PTA非加入家庭の子どもが 記念品を受け取るのは、 不公平?

PTAをたすけるPTA'S(ピータス)卒業記念品

PTAが任意加入を前提とした団体であることは、以前の記事でお伝えした通りです。

PTAはあくまで任意団体であり、加入義務などを明示した法律などはありません。

——引用元:PTAが任意加入ってホント? 「退会を認めない」「無理やり役員に」は法的に問題あり?

しかし、これまで長い間、強制加入を前提とした運営がなされてきてしまったことで、さまざまな問題も指摘されています。

その1つが「PTAの加入の有無で子どもへの対応に差をつける問題」です。

例えばPTAが卒業の記念品を購入する場合、PTAに加入している家庭からは「PTA非加入家庭の子どもにも記念品を贈呈するのは不公平ではないか」といった声が聞かれることもあります。

こうした指摘に対して、PTAはどのように考えれば良いのでしょうか?

 

加入しているかどうかで対応に差をつけるのはおかしい

 

前述の通り、PTAはあくまで任意団体であり、法人格を与える根拠となる法律も存在しないため、「権利能力なき社団」や「人格なき社団」に該当します。

そのため、個々の団体の自治が重視され、個々の団体それぞれの約款や内規等、個別に判断しなければならないことが多いかと思います。

このように、PTAの実務には、法律的な根拠を求めるのは難しいため、今回はあくまでもPTA’Sとしての見解をお伝えします。

そもそもPTAは「Parent Teacher Association、父母と先生の会」の略で、保護者と教師が協力して学校運営に携わり、子どもにより良い教育環境を整えることを目的として活動している団体です。

子どもたちにより良い教育を提供するための団体が、保護者がPTAに加入しているかどうかで対応に差をつけることは、その理念からは大きく外れる行為だと考えます。そうした差別的な対応が、学校内での子ども同士のいじめや差別を助長するような結果にもつながりかねません。

任意加入が前提の組織ですから、仮に「子どもたちへの記念品」を贈るのであれば、PTAへの加入/非加入を問わず、全員に対して平等に配布するのが本来のPTAの役割である(活動の目的に適う)はずです。

時おり保護者からは、「PTA非加入なのに記念品を配ったら(もらったら)、その人は不当利得(法律上の正当な理由なく利益を受け、それにより他人に損失を与えた者は、不当利得を返還しなければならない)にあたるのではないか」といった不満や不安の声も聞かれます。

しかし、そもそも記念品は、“任意に渡したものを任意に受け取る”だけなので、何の罪にも当たりません。また前述したとおり、PTAへの加入/非加入にかかわらず、全員に記念品を配ることがPTAの活動目的に適うため、非加入家庭の子どもが記念品を受け取ることが「法律上の正当な理由がない」とは言えないでしょう。

 

そもそも学校予算で購入すべきものをPTAで購入するのは原則NG

 

さらに、そもそも学校運営に欠かせない備品などをPTAの予算から支出することは、原則NGとされています。

(参考)PTAの予算で学校の備品を買うのはアリ?ナシ?

万が一、記念品ではなく、学校の備品などをPTAの予算から支出していて、その使用に当たって、PTAの加入の有無で対応に差をつけられている、というケースがあれば、大きな問題になります。

 

近年では、さまざまな方、団体の働きかけもあり、PTAが任意加入であるということが徐々に浸透してきています。

繰り返しになりますが、PTAは“保護者と教師が協力して学校運営に携わり、子どもにより良い教育環境を整えることを目的として活動している団体”です。そのため、保護者の加入/非加入に伴う心配や不安・懸念などを抱かずに済むような運営を、目指すべきではないでしょうか。

PTA’Sでも引き続き、PTAのあるべき姿を伝えるために発信を続けていきたいと思います。

2021年9月16日掲載

 

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