共働き世帯が過半数に達する今、保護者の負担軽減と効率化のために、PTAでもオンライン化は欠かせません。
オンライン化で解決できる困り事はたくさんあります。例えば引継ぎ。属人化する傾向が強く、いまだに口頭か紙、という話をよく聞きます。保護者間でITの知識やスキルに差があっても、必要な書類のフォーマット化や、作業の流れの見える化ができれば、誰でも対応できます。最近は、議事録や行事カレンダーの作成など、PTAに必要な機能をまとめたアプリもあります。
いまだにUSBメモリーで情報共有するPTAもありますが、手渡しの手間や紛失のリスクがあり、お薦めしません。PTA用のアカウントを取ってメールやクラウドを活用したり、連絡手段にビジネス用チャットツールを導入したりするPTAも増えています。ビデオ会議システムを使えば、会議のたびに学校に行く必要もありません。
メリットは明白なのに、PTAのオンライン化が進まない一番の理由は、その一歩を踏み出す人がなかなか現れないからです。ITの知識や強い推進力が必要だと気負い過ぎるあまり、先延ばしにしてしまうPTAは少なくありません。
一方、ITに詳しい保護者を募ってデジタル委員会を創設したり、サポートしてくれる会社を活用したりすることで、オンライン化を成功させたPTAもあります。
オンライン化は目的ではなく手段です。自分たちにとって何が必要なのかを見極め、場合によっては従来のやり方と併用しながら、段階を踏んで進めていくのも一つの手です。たとえ小さくても、まずは一歩を踏み出してみませんか。
PTA専用支援サービス「ピータス」代表
PTAコラム『進もう!PTA』は、共同通信さんからのお声がけで、2024年1月から全国各地の地方新聞で掲載いただいた全12回のコラムです。
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