PTAの運営は、保護者の会費によって支えられています。集め方は、世帯ごとだったり、子どもの人数に応じて変わったり、さまざまです。
その会費を管理する会計担当がなかなか決まりません。理由は、現金で会計処理をするPTAが多く、手間と時間がかかるから。実際、支払いや両替のために銀行に行ったり、精算のために学校に赴いたりする必要があり、集金も大変です。
また、会計知識の有無など担当者によって処理のやり方や厳密さに違いが出やすく、属人化しがちです。不慣れな保護者からは「前任者のように簿記はできない」「責任が重すぎる」といった不安の声が聞かれます。
さらに出入金の記録が通帳記入だけだったり、会計報告が掲載される総会資料が大ざっぱで分かりにくかったりすることもあり、敬遠されることもあるようです。
これらの問題を解決するには、会計をオープンな業務にする必要があります。複数人で担当すれば、多様な視点が入り、属人化が緩和できます。誰でも使える集金アプリや会計ツールの活用も有効です。最近は、手間がかかる領収書の仕分けの外注を検討しているPTAもあります。
ただ、法人格を持たず、代表者が頻繁に交代するPTAが、利用困難なサービスもあります。例えばクレジットカードがその一つ。学校ごとに組織されるPTAは、その存在や代表者の確認も極めて簡単なはずなのに、カードが作れないのはなぜなのでしょうか。
PTAのあり方や保護者たちの意識が変わるだけでは、十分ではありません。PTAに対する社会の積極的な理解や協力が、もっと必要だと思います。
PTA専用支援サービス「ピータス」代表
PTAコラム『進もう!PTA』は、共同通信さんからのお声がけで、2024年1月から全国各地の地方新聞で掲載いただいた全12回のコラムです。
詳しくは、こちらをご覧ください☺
『進もう!PTA』その他の回は、こちらからお読みいただけます👀