面倒くさい、効率が悪い、強制…。「PTA」と聞いた時、多くの人がそんなネガティブなイメージを思い浮かべるのではないでしょうか。
今や共働き世帯が過半数に達するのに、PTAに携わるのは母親がほとんどという現状も。時間の調整を余儀なくされる母親、参加したくてもできない父親、さまざまな不満や苦悩の声を聴くたびに、PTAが原因で、夫婦げんかや愚痴の言い合いになる姿が目に浮かびます。果たして、それでいいのでしょうか。
私も娘たちの小学校でPTA役員を務めたことがあります。当時コロナ禍の一斉休校で、入学以来登校できていない新1年生のためにPTA主催のオンライン交流会を企画し、開催しました。
まだリモートワークが浸透していない時期でしたが、ITに詳しい役員が、PTAに無償配布されていたビデオ会議システムのアカウントを取得。試行錯誤の結果、6割以上の家庭が参加し、喜んでくれました。さらに交流会を機に、学校のオンライン化が一気に進み、衝撃を受けました。
「PTAの挑戦は学校が変わる後押しになる」。この体験は、いま運営しているPTA専用支援サービスを形にする、きっかけにもなりました。
PTAは子ども達の学校生活をサポートする保護者の任意団体です。そして保護者は、多様な視点やバックグラウンドを持つだけでなく、「子どもたちのため」であれば、チャレンジ精神を発揮し行動することを惜しみません。つまり、より多くの保護者が積極的に関わりたくなる組織になれば、PTAの可能性はさらに広がるはず。本連載では、PTAが今よりも一歩前に進むためのヒントを探っていきます。
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PTA業務のアウトソーシングサポートなどを行う「PTA’S(ピータス)」代表の増島佐和子さんが、さまざまなPTAの事例を挙げながら、現状から前に進むきっかけや困り事の解決方法を紹介します。
ますじま・さわこ
1971年、名古屋市生まれ。合同会社さかせる代表。2020年にPTA業務の支援サービス「PTA’S(ピータス)」を開始。
PTAコラム『進もう!PTA』は、共同通信さんからのお声がけで、2024年1月から全国各地の地方新聞で掲載いただいた全12回のコラムです。
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『進もう!PTA』その他の回は、こちらからお読みいただけます👀