PTAが学校に寄付をする際の「寄付採納」手続きってご存じですか?

PTAをたすけるPTA'S(ピータス)‗PTA寄付採納
PTAをたすけるPTA'S(ピータス)_ブログfor PTA このブログは、PTA’S運営者の増島による、PTAのためのブログです。

双子育児中に「保育士」資格、独立後「放課後児童支援員」資格を取得。
PTA副会長経験を活かし、PTAの効率化・適正化を通して、家族の時間を最大化することを目的に、PTA’S(ピータス)を運営しています。
全国のPTA役員さんや保護者のみなさんの、少しでもお役に立てれば幸いです。

PTAから学校への寄付について

PTAをたすけるPTA'S(ピータス)‗寄付採納最近、「PTAを解散するので、会費残高を学校に寄付したい」という話をよく耳にします👂また、「PTA会費で学校備品を購入するのは避けたいので、寄付をしたい」という声も聞きます。
ただ、地方財政法で「全国の公立学校は、住民から強制的に寄付金を徴収してはならない」と定めているので、丁寧な合意形成が必要なのは言うまでもありません。詳しくは、弁護士監修の「PTAの予算で学校の備品を買うのはアリ?ナシ?」の記事をご確認ください。
その上で、PTAが学校に寄付を行う場合、自治体の教育委員会や学校の規定に従って「寄付採納(きふさいのう)」という手続きを行う必要があります。この手続きは、寄付の適正な管理や透明性を確保するために必要です。

 

「寄付採納」の概要

「寄付採納」とは、学校や教育委員会が寄付を正式に受け入れるための行政手続きです。 学校は公的機関であるため、寄付金や物品を受け入れる場合には、自治体のルールに基づいて処理する必要があり、かなりハードルは高いようです。
下記はあくまで一例ですので、学校への寄付を検討される際は、所属する教育委員会にお問合せください

 

手続きの流れ

具体的な手続きは自治体によって異なりますので、ご確認ください。
一般的な流れは以下のとおりです。

① PTAから学校への寄付

学校への寄付が決まりましたら、学校に対して下記内容と併せて正式に申し入れます。
・寄付の目的(例: 教材購入、行事運営、施設整備など)
・寄付の内容(現金や物品の詳細)
・寄付額や物品の数量・価値

②学校​​が教育委員会に確認

学校は、寄付内容が自治体の規定に合致するかどうかを教育委員会に確認し、教育委員会の承認を得ます。

③必要書類を作成・提出

PTAが提出する必要がある書類の例は下記のとおりです。
・寄付申請書(自治体指定の様式がある場合もあります)
・寄付物品の明細書(物品の場合必要です)
・PTAの活動計画書や予算書が求められることもあります。

④教育委員会または学校での採納手続き

・寄付が承認されると「採納決定通知書」が発行されます。
・学校や教育委員会の予算に決まる場合もあるようです。

⑤ PTAからの寄付の実行

・現金の場合は指定口座への振込み、物品の場合は学校へ納品します。
・納品の際、確認書や受領書を交わすことがあります。

⑥受領証の発行

・学校または教育委員会からPTAに「寄付受領証」が発行されます。
・PTAはこれを記録として保管します。

 

「寄付採納」手続きの留意点

スムーズに手続きいただくために、以下の点にご留意ください。

① 寄付の目的と内容の適正性

・寄付内容が、教育活動や学校運営の目的に適合している必要があります。ご確認ください。
・不適切な目的や内容(特定の個人や団体を利するものなど)の場合は、認められない場合があります。

② 寄付金の制約

・寄付金に特定の用途を指定する場合、その使途が教育委員会の規定に沿っていることが条件となります。
・「一般用途」として寄付する場合は、学校や教育委員会が使途を決定します。

③ 物品寄付の管理

物品を寄付する場合、管理や維持に関する責任が学校や教育委員会に移るため、事前に相談が必要です(例:備品の保管場所や維持費用。

④ 税制優遇措置

・PTAが法人格を所有していることはめったにありませんが、念のためお伝えします。
法人格を持っている場合、寄付金控除などの税制優遇措置を受けられることがあります。教育委員会や税務署にご相談ください。

⑤ 手続きの期間

教育委員会の承認に時間がかかる場合があります。余裕をもって手続きを進めましょう。

 

最後に

先述の通り、PTAが学校に寄付を行う際には、学校や教育委員会との連携が重要です。寄付の目的や内容を明確にし、自治体の規定に従った手続きを進めましょう。また、事前に学校や教育委員会に相談することで、手続きがスムーズに進むことが期待できます。不明な点があれば、自治体の教育委員会や学校事務担当者にご確認ください☺

冒頭でもお伝えしたように、PTA会費を学校へ寄付する場合は、保護者の承認が必要です。
PTA会費は保護者の皆さんから託された大切なお金です。寄付にしろ物品購入にしろ、拠出にあたっては適切で丁寧な合意形成とフローで進めることが大切です☺

尚、PTAを解散する際に、口座に残っている会費をどうすればいいのかについては、以下を参考にしていただければと思います。
●よくあるご相談⑫「PTAを解散するとき、口座に残っている会費はどうすればいいの?」

 
 

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